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脂質異常症の治療の現在
脂質異常症以外のリスクがあれば治療目標値がきびしくなる
値や中性脂肪値が基準値でない場合、動脈硬化の進行を抑えて狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの発病を防ぐために、自己療養や治療が必要です。
ただし、動脈硬化や、動脈硬化が原因で起きる心疾患を引き起こす要因は、加齢、高血圧、糖尿病、喫煙など脂質異常症以外にもたくさんあります。とくに、高血圧は脂質異常症と並ぶ大きな危険因子で、脂質異常症、高血圧、喫煙が動脈硬化の三大危険因子とされています。
したがって、治療にあたっては脂質異常症以外の要因も考慮しなければなりませんたとえ、LDL 値が140mg/dl未満でも、脂質異常症以外の危険因子を3つ以上持っている場合や、糖尿病や脳梗塞を合併する場合、過去に冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)を患ったことがある場合は、治療目標とする数値が低くなります。
生活習慣を見直す自己療養が基本。薬物療法は慎重に行いたい
脂質異常症の治療の基本は、食生活やその他の生活習慣の改善、運動療法を行う非薬物療法(自己療養)です。
一般的に脂質異常症が軽度〜中等度で合併症などがない場合は、非薬物療法を3カ月程度行って、目標値より高めでも数値が下がってきている場合は、薬を使わないで、気長に自己療養を続けます。
しかし、3〜6カ月続けても治療効果が出ない場合は、薬を使うかどうか検討します。また、糖尿病などを併発している場合は、その合併症の治療も必要です。
一方、過去に冠動脈疾患を発病したことがある人や、家族性高 血症の人などは、早い段階から薬物療法が行われます。その場合も、非薬物療法が並行して行われます。
日本と欧米の診断基準の遠い
日本の脂質異常症の診断基準値は、欧米より低く設定されています。日本では診断を主目的としており、リスクがある人をいかに見つけるかという趣旨が強いからです。それに対して欧米では、高リスクの人だけを治療する方針をとる国も多いです一この背景には、欧米の医療費が高額であり、健康保険制度の枠内で、すべての患者をケアしづらいという事情もあります。
日本動脈硬化学会が設定する管理目標値は、以下のとおりです。
カテゴリー脂質管理目標値(mg/dl)
治療方針の原則
一次予防(
まず生活習慣の改善を行った後、薬物治療の適応を考慮する)
脂質管理目標値(mg/dl)
主要危険因子 LDL HDL 中性脂肪
T (低リスク群) 0 <160 ≧40 <150
U (中リスク群) 1〜2 <140 ≧40 <150
V (高リスク群) 3以上 <120 ≧40 <150
二次予防(生活習慣の改善とともに薬物治療を考慮する)
脂質管理目標値(mg/dl)
主要危険因子 LDL HDL 中性脂肪
冠動脈疾患の既往 <100 ≧40 <150
・加齢(男性45歳以上、女性55歳以上)
・高血圧
・糖尿病(耐糖能異常を含む)
・喫煙
・冠動脈疾患の家族歴(家族の病歴)
・低HDL 血症(40mg/dl未満)
*1:「冠動脈疾患」とは、確定診断された心筋梗塞、狭心症を指します。
*2:「LDL 値以外の主要危険園子」は、次のものです。あてはまる危険因子が0であれば分類I、1〜2つであればU、3以上であればVというように見ます。また、糖尿病、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症があれば、ほかに危険因子がなくてもV扱いとなります。なお、家族性高コレステロール血症の場合は、この基準にはあてはまりません。
脂質異常症治療で使われた主な薬剤
薬物療法を行う際は、検査値だけでなく、患者それぞれの年齢、性別、生活習慣、遺伝的素因、合併症の有無、病歴などを考慮して決められます。
●スタチン系薬剤(HMG−CoA還元酵素阻害薬)
肝臓で が合成されるのを抑える作用があります。
LDL を減少させます。
●フイブラート系薬剤
中性脂肪の合成を抑え、小型LDL を減少させ、HDL を増加させます。
●プロプコール
LDL の酸化と血管壁への沈着を抑制します。
●レジン(陰イオン交換樹脂)
胆汁酸と を体外へ排出する作用があり、LDL を減少させます。
●ニコチン醍誘導体
肝臓で中性脂肪が合成されるのを抑え、LDL を減少させます。
●インスリン抵抗性改善薬
糖尿病の治療で使用される薬ですが、インスリン抵抗性を改善し、小型LDL を減少させる作用があります。
その他 コレステロールを下げる 食品
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